Web標準化をもう一度考える

いつも見ている「Webビジネスコンサルタントのネタ帳」というサイトに興味深い記事が載っていた。
Webの標準規格とビジネスにもたらす利益関係 - Webビジネスコンサルタントのネタ帳

「webの標準規格とビジネスにもたらす利益関係」というPDFが、凄く良く出来てる。このPDFの中で、お客さんの視点から見て一番目に付くのはやっぱり「コストダウン」かな?
今までWebシステムを開発する時に「対応ブラウザを増やすとコーディングもテストも時間がかかる」と言っていたが、それは頭の中で描いているWebシステムが、ブラウザ独自機能バリバリの物を思い描いているからなのかもしれない。Webの標準に則ったアプリケーションしか作らなければ、テストは必要だけどクロスブラウザのコーディング工数はいらなくなるもんな。そう考えると、Webの標準に則ってアプリケーションを作るということは、コストダウンになっているってことだ。

このPDFを見て思ったんだけど、「工数が増えて開発費がかさむから対応しなくて良いならその方が良いですよ」とお客さんに言うことはあっても、「将来お客さんにとってもマイナスになりますよ」と言うことは無かった。そうだよな、俺が今見てるJavaScriptが1,750行もある変態JSPも、いつかはお客さんがメンテナンスをしていくことになるんだよな。
内PCリプレースやWindows Updateで動かなくなるWebシステム達…やべぇ、それってVBの時と一緒じゃねぇか。ってか酷くなってる?
ってのをきちんとお客さんに理解してもらえば、会社のあちこちで開発されてる数々の変態画面も、根絶は無理かもしれないけど少しはマシになるかもしれない。
あぁ、でもうちの会社はずっとお付き合いしてる会社が多いから結局はいっしょなのかなぁ。でも変更にかかるコストが減ることくらいは理解してくれるはず。「1回作ったら絶対修正しないから」なんて会社も画面も、見たこと無いからな。

それに、今はイントラシステムばかり手掛けているから「ブラウザはIEのみの対応でお願いします」という交渉も出来るが、インターネットに公開するようなシステムではそんな制限できるはずが無い。FlashやAppletを使う方法もあるけど、じゃあ全部のシステムそれでってわけにはいかないからなぁ。Web標準に則ったアプリケーション…そう言えば仕事で作ったことが無いな。インターネットで自分が作ったシステムが見れる…いいな、やってみたい。

そもそも、インターネットで使われるWebシステムを開発する時って、どれくらいのブラウザでテストするんだろう。IE5,IE6,Opera,FIrefox,Mozilla,Netscape,それにIEコンポーネントを使ったタブブラウザ、携帯端末…うわぁ、考えただけでうざい。俺が今作ってるようなフレーム使いまくり子画面開きまくりのシステムでこれら全部をサポートするとなったら、とんでもない工数がかかりそうだ。ってか無理。
それを考えると、「Web標準に則ってるから基本どれででも動くはず。なのでいくつかでテストしますよ。」というのは、発注側にとっても受注側にとっても妥当だと思える。

そんな感じで、ただ記事を紹介したかっただけなんだけど、思ったことをつらつらと書いてみた。えーと、なんだろ。「Webビジネスコンサルタントのネタ帳」、Web系開発者にオススメです(笑)