CATSのDVD見まくり

キャッツ スペシャル・エディションが届いてから1週間。映像特典は通しで1回見ただけだけど、本編は既に5回くらい見てる。今日のエントリは感想ばっかりになってしまうけど、前回は適当な感想しか書かなかったので、今度はちゃんと。
ネタバレになると思うので、買おう/見ようと決めている人は、見てから読んでみて頂戴。買おうかどうか悩んでいる人は、読んで決めてもいいかも。

本編

DVDだからこそ出来ることがある…ってなわけで、実際のミュージカルと違うところがある。
まず、CGが所々に使われている。これは劇場では出来ないよな(当たり前)。まあ、CGを使ってるからと言って、ネコ達が空を飛び回ったり炎を吐いたりしているわけじゃない。ちょっとした演出というか、デコレーションと言うか、オマケに近い。殆どがエフェクトとして使われているだけ。
ただ、ガス(本名:アスパラガス)の所だけちょっと違う。ガスが全盛期の頃に演じたファイアフローフィドル地獄の魔王(四季版で言うグロールタイガー)が、うっすらと半透明状態で登場するのだ。とは言っても、ガスが自分の記憶の中から蘇えらせた物なのだろう、その姿はガスにしか見えない。それを追うガスと、挙動不審なガスを不安そうに見るグリドルボーン達。この演出は好きだなぁ。

他に違うところといえば、ネコ達の顔のアップ等があること。ミュージカルだから踊って表情はソコソコでも良い…なんて訳が無い。顔を見ればそれがわかる。もうそのネコになりきってる。ラム・タム・タガーのふざけた顔も良いけど、やっぱりグリザベラが傑出している。役柄的に一番出しやすいというのもあるけど、「メモリー」を唄う表情には、過去の栄光を思い出し現在の没落を嘆いているのが見事に映し出されている。もう、目を見るだけで泣ける。

逆にダメな所と言うと、オールドデュトロノミーがちょっとなぁ。なんか動作にわざとらしさが残る。それに、ジュリクル舞踏会の後にグリザベラが1人で踊り、メモリーを唄って寂しく帰って行く場面があるんだけど、その次にオールドデュトロノミーが座る時にネコの衣装の裾をチョット持ち上げて座るんだよな。あれだけは何とかして欲しかった。演出とも考えられんし。

とは言え、最初に見たときは「オープニングの迫力がイマイチかなぁ」と思った今作だけど、全然そんなことは無かった。っつーか、ノートPCなんかで見たらイカンよな。ちゃんとTVで見たら、劇場には流石に負けるけど十分の迫力があった。特にオープニングとジュリクル舞踏会はヤヴァイ。観てると踊りたくなる。

映像特典

オリジナルの「ミュージカルCATS」を作ったメンバーのインタビューが、なんかプロジェクトXみたいだった。周りから「失敗する」と言われながら、企画を進めつつ作曲しつつ資金調達しつつダンサーを集めつつ…みたいな。
特にCATSのストーリーが出来ていく過程が面白かった。CATSは他のミュージカルに比べるとストーリー性が薄い。まず個々のネコ達のストーリーがあって、全体をオールドデュトロノミーとグリザベラが繋いでるって感じ。何故そうなっているのかを、このインタビューで初めて知った。
CATS好きなら、見て楽しめると思う。でも滅茶苦茶長いから、何度かに分けて見た方が良い。俺は一気に見て、かなり疲れた… orz

ここからはDVDと関係ない話だけど、演劇業界とIT業界(請負じゃなくてパッケージとかインターネットでのサービスとか)って、結構似ているのかも知れない。

  • 発想、企画が大事
  • 人材、人事が大事
  • 完成形の見えないものに金をかける
  • 本番を迎えてからも保守が必要

違うところといえば、演劇はお客さんに笑いと感動を与え、ITは情報と利便を与える…かどうかは、モノによるか。うーん、似てるなぁ。