Thunderbirdの『セキュリティエラー: ドメイン名が一致しません』という警告を無理矢理消す方法

Thunderbird1.0でSSLを使用し、かつメールサーバとの接続の間にプロキシサーバがある場合、メールを受信する度に以下のような警告ダイアログが出る。

セキュリティエラー: ドメイン名が一致しません
"(プロキシサーバ)" との接続を確立しようとしていますが、このサーバが使用しているセキュリティ証明書は "(メールサーバ)" のものです。可能性は高くありませんが、誰かがこの Web サイトとの通信を傍受しようとしている可能性があります。
表示された証明書が "(プロキシサーバ)" のものでないと思われる場合、接続をキャンセルしてサイトの管理者に知らせてください。

この警告はセキュリティの警告で、Thunderbirdが接続先に指定しているサーバーのドメイン(プロキシサーバ)と実際にダウンロードされた証明書のドメイン(本当のメールサーバ)が違う場合に出るようだ。
悪意のある者のサーバが間に入ってメールの内容を読もうとしている可能性があるのは判る。だから警告が出るのは構わないし、OKを押せばメールを受信出来るが、自動受信する度に警告を見るのは勘弁願いたい。
そこで無理矢理ではあるが、PCとThunderbirdに以下の設定を行なうことで、毎回表示される警告を消すことが出来る。

  1. hostsファイルを開く。hostsファイルの役割と場所については@IT:Insider's Computer Dictionary [hostsファイル]を参照。
  2. hostsファイルの一番最後に、『(プロキシサーバ) (メールサーバ)』と付け加える。
  3. Thunderbirdのアカウントの設定→サーバ設定の中にあるサーバ名を、プロキシサーバからメールサーバに変更する。

例えば、プロキシサーバが「10.99.1.1」でメールサーバが「pop3.example.com」だった場合、hostsファイルは以下のようになる。

# Copyright (c) 1993-1999 Microsoft Corp.
#
# This is a sample HOSTS file used by Microsoft TCP/IP for Windows.
#
# This file contains the mappings of IP addresses to host names. Each
# entry should be kept on an individual line. The IP address should
# be placed in the first column followed by the corresponding host name.
# The IP address and the host name should be separated by at least one
# space.
#
# Additionally, comments (such as these) may be inserted on individual
# lines or following the machine name denoted by a '#' symbol.
#
# For example:
#
#      102.54.94.97     rhino.acme.com          # source server
#       38.25.63.10     x.acme.com              # x client host

127.0.0.1       localhost
10.99.1.1       pop3.example.com

そしてThunderbirdのアカウントの設定→サーバ設定の中にあるサーバ名は「pop3.example.com」とする。
これで完了。これ以降は警告ダイアログを表示することなく、プロキシサーバ経由でSSLを使用したメールサーバに接続することが出来る。
ただ、hostsファイルはWindowsの大事な設定ファイルなので、不安な人は変更する前にバックアップとか取って置いたほうがいいと思う。あと書き込む時は半角全角に注意して。
本当のメールサーバと同じドメインがLAN内にいるときはこの対応は出来ないと思う…けど、そんな状態が想像出来ないから多分大丈夫かな。

頑張って書いたけど、社内でメールを見る場合はこんな設定になる人が結構いると思うし、何回かThunderbirdがバージョンアップしたら修正されるかも。